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最高裁判所第一小法廷 昭和57年(あ)166号 決定

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人葛西宏安の上告趣意は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

なお、所論不動産競売についての予納金及び登録免許税の納付による支出は、後日競売費用として目的物たる不動産の売却代金から優先的に償還されることが予定されたものであるから、これを所得税法上の必要経費と認めることはできず、結論においてこれと同旨の原判断は相当である。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(角田禮次郎 藤﨑萬里 谷口正孝 和田誠一)

弁護人葛西宏安の上告趣意《省略》

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